ドルイドの身体特性について

一言で言うとキャスター系の特性ですが、一部キャスター系の能力より劣るところすらあり、この特性とスキルがパッとしないことがドルイドの発表ビルド数の少なさにつながっているものと思われます…。それについて詳しく見ていきます。


■ライフとマナの特性

-全クラスのライフ・マナ伸び数

クラス名 ライフ マナ スタミナ
アマゾン 2/3 1.5/1.5 1/1
アサシン 2/3 1.5/1.75 1/1.5
バーバリアン 2/4 1/1 1/1
ドルイド 1.5/2 2/2 1/1
ネクロマンサー 1.5/2 2/2 1/1
パラディン 2/3 1.5/1.5 1/1
ソーサレス 1/2 2/2 1/1
※a/b
a:レベルアップ時の伸び数
b:ポイントを振った時の伸び数。

表を見ると判る通り、ドルイドのライフ、マナの伸び率はキャスター系に属します。そのため、肉弾戦を行うためには変身かオークセージのどちらかを使用しなければ、Hellの敵の猛攻に耐えることができません。逆にマナの上昇率は、レベルアップ、ポイント振込みともに上昇率が良く、使用スキルのマナ消費量が固定であることもあって、後半に行けば行くほど余裕が出てきます。


■人間・狼・熊状態の能力概論

人間
攻撃速度 ×
ライフブースト
防御力(DEF) × ×
AR ×
ブロック速度 ×
ヒットリカバリ × ×
キャストレート
移動速度 × ×

  • 攻撃速度:変身することにより攻撃速度が稼げますが、武器に大きく依存します。得意でない武器だと人間のほうが速いこともあります。
  • ライフブースト:オークセージがあるので、人間は△。変身で上積みできるので、狼・熊はそれ以上にしています。
  • 防御力(DEF):熊以外はDEFボーナスが得られないので×。熊も実用レベルのDEFではないので△(lv20で140%)。
  • AR:人間もウルバリンがありますが、実用的でないので×。熊は使用スキルに左右され、少ないので△。狼は変身自体にボーナスがあるので○。
  • ブロック速度:狼>人間>熊の関係があり、狼もさして速くないので○程度。
  • ヒットリカバリ:狼は異様に速く全クラス中でもトップです。熊は一般水準からも遅く、人間は片手武器だとさらに遅くなります。
  • 移動速度:狼だけフェラルレイジで速くなります。ただし、時限スキルですので○。他は強化手段がないので×。
  • キャストレート:人間状態はそれほど速くないので△をつけました。変身は○ですが、さして意味ないです(熊のショックウェーブぐらい)。


-変身状態の制限事項
狼、熊変身状態では、召喚ツリーのスキルとアーマゲドンを除いた全てのスキルが使用できません。Oスキルは使用できません。テレポートのような便利なスキルの利用や、他には他クラスのチャージスキルなども使えず、非常に制限が大きいといえます。命中、攻撃、被弾に伴って発動するスキルは使用できます(ただし被弾ヒドラのみ、前兆のエフェクトは出ますが、本体はでない、ということがありました、古い記憶なので今もそうなのか気になりますが…)。

ざっとまとめると、熊の使い勝手の悪さが目立ちます。使い勝手の悪さの理由は他にもあるのですが…。


■特徴的な攻撃速度

-全クラスの攻撃速度(ドルイドも人間状態)

アマ アサ ババ ドル ネク パラ ソサ
両手斧・両手メイス・ポールアーム・杖 17 18 18 16 19 17 15
片手剣・片手斧・片手メイス・セプター・ワンド 13 14 15 18 18 14 17
両手剣 17 22 17 20 22 17-18 21
15 22 18 22 23 19 20
13 15 14 15 17 15 16
クロスボウ 19 20 19 19 19 19 19
ジャベリン・投げナイフ・投げ斧 15 15 15 17 19 15 18
ダガー・ジャベリン・投げナイフ(近接攻撃時) 12 14 15 18 18 16 16
素手 11 10 11 15 14 13 14

表は各クラスのベース攻撃速度で、数字が小さいほど速いことを表します。赤字で表示している通り、「両手斧・両手メイス・ポールアーム・杖」はドルイドの得意武器で、ドルイドの人間状態でもポールアーム系の武器の速度が速いことがわかると思います。各クラスをBeast発動武器で熊に変身させても、だいたいこの表の速度差の関係になるようです(ただし、人間状態でのポールアーム系のスイング速度はソーサレスドルイドとなっていますが、熊変身状態を比べるとドルイドソーサレスになります)。


-変身状態の攻撃速度概論

ドルイドの変身状態での計算式は複雑なようであり、こちらのもの以外、見たことはありません。変身状態の攻撃速度の特徴はざっと言うと以下の通りです。

  • 他のクラスと異なり、武器自身の攻撃速度(ベース攻撃速度、それにIAS)であらかじめ最速攻撃フレームが決まっている。
  • 防具、スキルのIASはその最速攻撃フレームに達するか、もしくは近づけるかに関わり、限界を超えることはできない。
  • その最速攻撃フレームに達するまでの効果は、スキルIAS>防具IASで、スキルIASの効果はかなり大きい。

具体的に言うと、

  • 遅い武器だと、スキル、防具IASをいくら稼いでも遅い。
  • 速い武器だと、スキル、防具IASはほとんど稼がないでも速い。
  • 速い武器では、なおさらスキル、防具IASの必要性は少なくなり、1フレーム早くできるか、できないかというレベルになる。
  • ただし、それほどの高速域での最後の1フレーム上昇は効果が大きいので防具IASの調整は重要。
  • 狼はだいたいWereWolfのスキルIASでなんとかなるのでラク
  • 熊は装備で補わねばならず、所要IAS量が多かったりするので意外と装備に響く。

-狼、熊の変身状態での攻撃速度比較・違い

通常攻撃、モール、ファイヤークローズ フェラルレイジ ハンガー、レイビーズ フューリー
×

狼と熊を通常の攻撃速度ベースで比較すると、熊のほうが速いので、同じ攻撃手段では熊が速くなっています。しかし、狼はFuryという別の計算式を持つ高速攻撃スキルが主力となるため、トータルの評価では狼のほうが速いと言われ易いでしょう。

熊は通常攻撃ベースの攻撃速度は狼より速く、ファイヤークローズも通常攻撃ベースですので、このスキルを主力にしたい場合は熊が向いています。

ところで狼変身のスキルボーナスとしてIAS上昇効果がありますが、これは↑で述べたスキルIASのカテゴリになります。よって攻撃速度には補助的にしか貢献しません。ところが、この補助的、というのもクセモノです。変身ドルイドはもともとレジスト、DR、スキル、ステータスを装備で稼がなくてはいけないため、非常に装備要求が厳しいビルドです(熊の場合はそれに加えてLSも稼がないといけません)。

しかし、狼ドル変身で稼げるスキルIASを考慮すると(ウィアウルフlv5(ベース1+ブースト4:ジャラルズメイン装備考慮)の時点で、45ものスキルIASが得られます)、ほぼ装備でIAS稼ぐ必要がなくなってしまいます。熊ドルはスキルIASに比べて効果の薄い、装備で調整する必要があるため、狼より装備負担が大きくなります。一見すると大した影響もなさそうな狼ドルのスキルIASですが、熊ドルに比べると大きなアドバンテージになっています。


-変身状態の攻撃速度まとめ

  • 同等の単体攻撃系のスキルを比べると熊ドルのほうが速い。
  • ただし、フューリーがあるので、狼ドルのほうが速い。
  • 狼ドルと違ってスキルIASが無い熊ドルは、装備で最速IASを達成する必要があり、装備負担が大きい。
  • 武器の攻撃速度に依存するため、武器の選択肢が一般的な物理戦闘ビルドよりやや少ない。


■ライフ

-低いベースライフを高いライフ増幅率で補うタイプであること
ライフブーストスキルを持っている馬場との比較です。

[前提]
スキルレベル20でブースト4と設定します。

クラス スキル ライフ増幅量 スキルによる伸び率
バーバリアン バトルオーダー 104% 3%
ドルイド ウィアウルフ 160% 5%
ドルイド ウィアベア 200% 5%
ドルイド オークセージ 125% 5%

バーバリアンのVIT当りの伸び率は4、対してドルイドの伸び率は2ですので、バーバリアンvs熊では大体伸び率は互角、狼はバーバリアンに劣る、という結果になります。

まとめると、

  • バーバリアンはベースライフの伸び率が良く、スキルでの増幅率が低い
  • ドルイドはベースライフの伸び率が悪く、スキルでの増幅率が高い

という点です。したがって

  • ドルイドはVIT上昇より、ライフ上昇MODSのほうが効率が良いケースが多い

ということに留意する必要があるでしょう。

…オークセージ?あんなすぐ消える頼りにならない悪霊など考慮に入れる必要がありませぬ。一応、表に記載はしましたが飛び道具が集中、囲まれている、等の頼りにしたい局面で一番最初に成仏してしまうので、役に立ちません。*1wikiで風$のスキル構成ですら1~20という扱いになっていることでそれが判ると思います。接近戦闘するキャスターの唯一のライフブーストスキルがこの扱いですよ!?

ちなみにスキルブースト当りの伸び率はバーバリアンのBOは3%、ドルイドの全てのスキルは5%と、ドルイドのほうが有利なのですが、諸般の事情によりドルイドのほうがスキルブーストしにくいのでとりあえずおいておきます。


■DEF

-熊ドルのDEFボーナス
人間、狼ともスキルによるDEFボーナスがないので、熊ドルのDEFボーナスについて説明します。とはいえ、

  • レベル20でDEF140%、以降、ブースト当り6%

という非常に中途半端なボーナスでそれほど考える必要は無いでしょう(ex-パラディン:Holy Shield:310%+15%、バーバリアン:Shout:290%+10%)。どうしても実用域にしたければノーマルAct2Defence傭兵(lv75以上)のlv17Defianceオーラに頼るしかないでしょう。こちらは230%のEDも付くので、DEFの高い鎧を合わせればそこそこのDEF領域には達せられるかと。例えばキューブバグ使用のPrudence発動Archon PlateでDEF3000ぐらいが出れば、鎧だけで、15000近くのDefが稼げるので、そういうやり方もありかと。

余談ですが、DEFが低いため、一般的にはその他防御、回復措置を講ずる必要があります。

戦闘中の回復手段
人間 敵の死体からCarrion Vineで回復する
フェラルレイジのLSで回復。足りなければツタも。吸い取れない敵PI/骨など相手はきつい
DEFボーナスのおかげで敵から多少攻撃を受けにくい。足りなければツタも。主に装備のLSで回復


■AR

-全クラスのAR支援スキルごとのARボーナス

精霊 変身状態 攻撃スキル
人間 ハートオブウルバリン(25%+7%) 無し 無し
ハートオブウルバリン(25%+7%) ウェアウルフ(50%+15%) フェラルレイジ(20%+10%)
レイビーズ(50%+7%)
ファイヤークローズ(50%+15%)
ハンガー(50%+10%)
フューリー(50%+7%)
ハートオブウルバリン(25%+7%) 無し モール(20+10%)
ファイヤークローズ(50%+15%)
ハンガー(50%+10%)

  • ()内の内訳->(x%+y%) x% =スキルLv1時点でのARボーナス。 y% =スキルレベル1上昇ごとのARボーナスの増加量。
  • 精霊+変身状態+攻撃スキルの同時使用は可能ですが、複数の攻撃スキルの同時使用は不可能であり、使用している攻撃スキルのARボーナスのみ適用されます。

一見してわかる通り、人間状態のARボーナスは非常に貧弱で、狼が優れています。まとめると、

  • 全キャラクター精霊のボーナスは得られるが、それほどARボーナス量は多くない。
  • 人間は精霊ボーナスのみなので、ARボーナスの総量は少ない。基本的に実用レベルとは言い難い。
  • 狼は、変身スキル自体にARボーナスが付いているので、その分熊より有利。
  • 熊はファイヤークローズ以外のARボーナスが貧弱なこともあってARで苦労しやすい。
  • 狼はマナバーンで攻撃スキルが使えなくなっても、変身のARがあるので命中率の保険があるとは言える。
  • 熊は精霊でARを補強する場合もある。

*1:lv20ですら、BS集団のライトニングの前には無力です。正直、当り・ターゲット判定が存在しないキャラにするか、5倍のライフと属性ダメージをほとんど受けないように仕様変更しないと役に立つことは無いと思われます。Lv1+ブーストですら、かなりの量のライフがブーストできるので、生きていてさえくれれば非常に頼りになるminionであることは確かなのですが。ライカントロピーのみでライフブーストしていると、「全スキルブースト」のMODSは5%のライフ上昇しかしてくれませんが、オークセージ込みなら全スキルブースト+1当り10%ものライフ上昇になり、トーチで30%ものライフを稼げます。これなら、「パラディンと互角」ぐらいには持っていけると思うのですが。前に出たがるAIへの変更といい、本当に悔やまれます。